IT技術より管理技術で利益を上げる

第一回目…〔IT技術より管理技術で利益を上げる〕

ホーム冒頭で〔IT技術への幻想は40年以上続いている〕と述べました。
又、〔管理技術で利益の獲得〕の中で、〔IT技術〕では、大量データ処理、そして〔事後計算処理〕に効果が出ると申上げました。

事後計算処理

購買受入管理で言えば、納品処理以降の買掛計上、業者への支払一覧の提示、支払処理、買掛金元帳の作成等は、事後計算処理です。もっと、高度な?処理で言えば原価計算処理は事後計算処理です。

ここで考えて欲しいのです。購買受入処理以降でITシステムが上手く運用出来ていない企業はありません。
でも、原価計算処理は、製品別原価計算書は発行されていますが、それは、〔真の原価〕ですか?
〔うそ〕の原価ではありませんか?
買掛処理は、上手く運用出来て原価計算は、〔うそ〕の数値になっている。何故でしょうか?

事前計算処理

生産計画を立案する、購買計画を立案する、製造計画を立案する、出庫指図を立案する・・・
これらは全て事前計算です。これらは単なる〔計算〕ではなく、基準化、標準化と人の行動基準が制御されて、初めて修正頻度の極小な自動化率の高い運用が可能になります。

また、ノウハウの塊ですから、これらの自動化は大きな利益を生みます。
さらに、〔指示ー実績〕の閉回路(クローズドループ)になりますから、〔指示からの逸脱〕が、都度のサイクル(作業指導)と、長いサイクル(改善指導)で、継続的な改善が実施できます。

卑近な例を上げれば、工数集計、材料費の集計は、各々製造指図記録書(日報)、出庫票から集計されますが、事前計算の仕組の無い所では、うその工数、うその出庫数量又は、抜けがあっても誰も分かりません。

従って、原価集計は、うその原価を経営サイドに報告することになります。
これに対して、買掛処理は、お金に絡み取引様との利害があるため、うその数値が入る事は、意図した不正を除けば、無いと言えます。

工場管理において、事前計算の無い仕組は、ITを電卓代わりにしているだけで、利益を生む事は考えられません。
そして重要な事は、この事前計算の世界は、〔管理技術〕が支配している世界だと言うことです。

管理技術の生い立ち、重要性は、次回の「よもやま話」に委ねます。

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